所長のコラム

はじめに

急に寒くなってきました。気がつけば今年も残すところ2ヶ月あまり。本当に1年経つのは早いですね。皆様、年末に向けて体調を崩さないようご自愛ください。先日、岡崎商工会議所の関係で岐阜県の片田舎にある、あの有名な未来工業(株)の会社見学へ行ってきました。

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11月コラム 常に考える

未来工業(株)といえば、1日の労働時間は7時間15分、タイムカードなし、残業なし、ノルマなし、休日は年間140日ととにかく社員を大事にする超ユニーク経営で有名です。こんな夢のような会社があるんですね。
ところで、未来工業は何を作っている会社かご存知ですか?同社は、壁に埋め込まれる電気コードの配線管やコンセントやスイッチの裏側に取り付けられている「スライドボックス」など、私たちには見えない部分を支える住宅関連の電気設備機器メーカーです。しかもスライドボックスはシェア8割と、大手でも勝てない圧倒的に強い商品を数多く揃えています。
こんな社員に優しく、しかも強い会社はどうして出来上がったのか。そこには創業者、山田昭男氏の明確な経営哲学「常に考える」、「小さな倹約、大きな浪費」があります。電気はこまめに消す、300人いる本社にコピー機は1台、余計な紙は使わない、コピー用紙は裏紙使用などとにかくドケチ経営で有名です。しかし、一方で、「社員の不満を解消するのが経営の仕事、社員のやる気をいかに起こさせるかが全て。アメとムチでなく、アメだけでいい」とも言っています。一般の会社では儲かったら社員旅行に行こうという発想ですが、未来工業は社員の喜ぶことはします。だから、儲けようという逆の発想です。

また、会社のいたるところに「常に考える」という標語が張ってありました。トイレにもありました。大手と同じものを作っていては負けてしまう。考え続けアイディアを出し差別化することに全精力を傾けています。コストがかかるからダメとかではなく、どうしたら売れるか、お客様が便利だと思うものを考えればいい。ここでも一般の会社とは逆の発想があります。社員からの改善提案は、全て1件500円で買い取り、毎年1万件近く集まるそうです。社員は誰かに言われたからではなく、自らの意志で、自発的に考えます。
社員を大切にする→社員がやる気になる→社員が常に考える→アイディアがたくさんでる→差別化商品が生まれる→会社が儲かる→さらに社員を大切にする→…という好循環が未来工業の強さなんですね。



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鈴木伸治公認会計士・税理士事務所/税理士 岡崎/岡崎市 税理士


岡崎市 会計士 鈴木伸治公認会計士・税理士事務所